グッピー物語 3


ふれあいの池、消滅事件!!

 7月末のある日、学校に来た担当者はがくぜんとした。「ふれ合いの池」がないのである。近くで体育館の工事が行なわれていたのではあったが、まさか池まで取り除くとは...。池自体がないのであるから、魚の姿は全く失われていた。水分の形跡すらない。上から見て子魚しかいない一見整備していない池に見えるので、何のためらいもなく取り除かれたらしい。そして、このグッピー達の「ふれ合いの池」での歴史は完全に強制的に閉じられてしまったのであった。でも、この池にいたグッピーの子孫は、子供が網でかなり取っていたので、どこかで力強く子供に見守られながら生き残っているだろうと信じてやまない。


古代魚との対決!

 晩秋のある日、新装となった松山のDIKナーサリーから、制御できなくなっていた理科室のグッピーの数を調整する目的で10cmほどの1匹の目のクリッとかわいい小さな魚が導入された。その名はシルバー・アロアナ、古代魚としても理科室の仲間に加える価値はある。さっそく熱帯魚の水槽に放たれた。数日、観察していたが、そのおっとりとした動きと、肉食魚を察知して小さいながらも素早く距離を置く子グッピーを見て、担当者はむしろアロアナは餌を取れず、飢え死にするかもしれないなと不安になった。しかし、その心配は数日後消しとんでしまった。あっという間に子グッピーは全滅してしまったのだ。あわててピラニアの水槽を2層にしてアロアナを移した。その時には、あれほど持て余していたグッピーの個体数は20匹くらいまで激減していた。