徳裕山登山 

 右の写真のように傾斜の急なところには階段の広くてしっかりした木道が敷いてあって、雨でも足下がびしゃびしゃになるということはなく、天気が悪くともそんなに悲惨な山行にはならない。ただ、霧雨状態なので、展望は全く期待できない。結果として、高山植物を始めとした、木々や草木を楽しみながら登ることになる。左の写真は登山途中から山頂までに見かけた草花である。ガスで暗いので鮮やかな色は撮れていないが、しっとりと濡れて、それはそれで趣がある。土質のせいか、同じ花でも他の山で見た花と比べると色が薄いように思える。KBSドラマ「夏の香り」は、ヒロインのソンイェジンがこれらの草花を撮影していて、山登りに来たソンスンホンと出会ったことから物語が始まるが、その舞台がここだったらしい。
写真にはないが、ハギなどの木々の小さな花も見られる。これらの植物は、雨に濡れて緑が映える。「サスレ木」など、木の名票なども時々あって、遊歩道として散策しても楽しい山なののだろう。
 これらの草花は楽しいが、行程はずっと樹林帯で展望がきくようなところはほとんどない。ということで同じような景観の森林をとぼとぼ歩く。9時26分、目の前に分岐が現れる。右写真の道標が立っていて、縦走路と頂上へ行く道との分岐である。そこから頂上までは200mと書いてあって、あとひと登りだ。そこからの道はほとんど木道になっていて、少し登ると視界が開ける。森林限界?のようななだらかな草原である。傾斜も緩くなってきて頂上が近いことがわかる。晴れていればなかなか見応えのある景色が広がっていることだろう。

 9時36分、徳裕山最高峰である香積(ヒャンジョク)峰(1614m)の山頂に着いた。韓国の山の山頂は、仏の名前のほか厳つい神の名前がつけられていることが多いが、この名前はなかなか趣があるではないか。そこには、写真のような高度を表す表示板や山頂を示す石碑が立っているので、頂上であることがわかるが、相変わらずのガスで展望はない。なだらかな山頂部であるが、頂上は岩が露出しており、周りにはケルンもあって異様な雰囲気である。頂上の道標には、南徳裕山まで14.8km、茂朱リゾートまで0.6kmとある。ということは、茂朱リゾートは、かなり上まで開発されているということか。展望がきかないのでわからないが、頂上には下の写真のような展望図が各方向にあって、それを見るとかなりよい景色のようだ。今回は残念ながら想像するだけである。頂上付近には写真のように真新しい三角点もあり、高山植物保護のしきりも見える。頂上からすぐ近くにあるはずなので、稜線沿いにヒャンジョク峰山荘に行ってみることにする。
 少し下ったところで、9時50分、ぼんやりと小屋らしいものが見えてきた。この山小屋は白壁のきれいな建物で、晴れたらおそらく周りの景色もいいのだろう。小屋の前に水場があり、(写真の下の方に写っている)ちょろちょろと水が出ている。バイケイソウの大きな群落がみえる。
 この天気では、縦走しても大して得るものはないだろうから、そのまま下山することにする。ひたすら一気に下っていくが、登山道の手すりに使われているワイヤーは、40mmほどあり、結構贅沢なものである。 11時前には白蓮寺まで下ってくる。豪快な仁王像を撮して寺を後にし、渓流沿いに下る。


   2003 08/17