襄陽から江陵経由で珍富へ

 14:05、襄陽バスターミナルに着いた。例によって売店で..今回は栗牛乳(8百w)に挑戦。これは日本でも飲んだことはないぞ。ほんのりとマロンの香りが...。
 ここから、江陵行きバスに乗る。まず、1番の切符売り場に行く。ところが1番も2番も切符売り場のお姉さんは一心に携帯電話で遊んでいる。勤務中なのに困ったもんだ。1番のちょっと肥満のお姉ちゃんは、「カンヌンヘンポス」と言う私の声に、遊んでいた携帯を握ったまま、めんどくさそうに右後ろを指さして再び遊びだした。印象悪いやっちゃなと思ったが、束草でのこともあるし、ターミナルを出たバス停で待つんだなと思い、指さした方に向かった。よく分からないので、そこにあった靴(修理?)屋で再び尋ねた。するとターミナルで乗るのだという。再び、バスターミナルの乗り場の方に回り込む。乗り場の前のアナウンスのアジョシに聞くと、ここのベンチで待っている人が江陵行きの人だから、切符を中で買ってきなさいと二番の窓口を指さして言う。結局再び切符売り場に戻り、相変わらず携帯で遊んでいる二番の女の子に「カンヌンハンミョン」と言って切符を買う。3900wを払い、「ポスオンジェヨ」と言って出発時間を聞くと、「チグン...」とあせって言った。すぐに出ると、アナウンスのアジョシはバスを指さして、これに乗れと言う。
 バスに乗り込むが、チケットには、カンヌンという字がどこにもない。携帯遊びの片手間に売ってもらったチケットはちょっと不安だったので、運転手に確認するとこれで良いという。14:15出発。このバスは、このバスはチケットを降りるときに運転手に渡す形式だ。アナウンスも全くないので、不安で仕方がない。現在地がどこなのか、地図とにらめっこしながら江陵に向かう。江陵のバスターミナルは、バス乗り場が2階にある大きなビルで、降りた階には売店街があり、切符売り場は1階だ。今日は江陵泊まりで、明日は江陵から五台山に向かう予定である。五台山の登山口は月精寺である。だから月精寺行きのバスの時間を確認しておこうと時刻表を探す。しかし、どこを見ても「ウォルジョンシ」の字がない。しかたないので、一番暇そうな窓口で聞いてみる。地図を指しながら「ウォルジョンシハンポス。オンジェヨ」と上にある時刻表を指しながら聞いた。すると、月精寺へのバスはここから出ていなくて、チンブーというところまで行ってそこで乗り換えると教えてもらった。
 じゃ、今日はチンブー泊まりにしよう、おそらく旅館の一つくらいあるだろう。ということで、チンブーまでの切符3100wを買った。切符売り場のお姉さんに乗り場のおおよその位置を教えてもらった。また、「ミョッシエヨ」の問いには、切符に時間14:40と書いてもらった。乗り場に行き、そこでちょうど降りてきた運転手にチンブーへ行くバスを聞くと、乗り場を教えてくれた。ついでにチンブーが地図上でどこにあるのかも教えてもらった。教えてもらった乗り場に行くとバスは14:25なのに動き出したところだった。私を見て運転手はバスを止めた。「チンブーカヨ」と確認して乗り込む。効率的に珍富行きのバスに乗れたのだが、時間に対する不審の念が消えない。
 バスはほぼ満員なので、運転手の後ろのうるさそうな顔をするビジネス風の男の横に座った。バスは高速4号にのったが、一度降りて、フィンギ?という街のバスターミナルに向かった。そして再び高速に乗り直して、次のインターで高速から降り、しばらく走って珍富のバスターミナルについた。運転手は、私にここが珍富だと言って降ろしてくれた。楊口も小さい街だったがここはさらに小さい街のようだ。
 珍富のバスターミナルも、楊口などと変わらないつくりである。ただ、この街は、軍人もほとんどいないし、楊口より一回り小さく、のどかに感じる。乗り場の上に月精寺方面へのバスの時刻表があるのを確認して、まずは宿泊地を探すこととする。ターミナルの正面に楊口にはない小ぎれいな?ホテルがある。とりあえず他に無ければここに泊まるとして、街を探検する。後になってみると、この街については、ほとんどメモも写真もないのに気づいた。雪嶽山から下山した安堵と、明日の五台山への緊張とで、余裕がなかったからだろうか。さらに、インターネットでも月精寺の中継点とだけしか情報がなかったので、この文を書いている2ヶ月後の記憶だけが頼りである。ということで、この街に関しては、他の部分より印象に残ったことと主観だけの、正確さを欠く内容になっている。

   2002' 8/26