大分−ソウル

 今回の韓国行きは、日程と行き先が合ったので、自宅から最も近い大分空港からソウルを目指すことにした。大分空港は、過去の事故の影響で大分市から遠く離れた国東半島にあり、大分市より別府に近い。大分市からはバスの他、日本で唯一のホバークラフトの直通便(2009年廃止)が空港と大分市を結んでいる。別府経由でバスで大分に行くのが、一番気楽な行程であるが、乗ったことのないホバークラフト(大分人はホーバーと発音する)を利用してみることにした。
 12時30分三崎発。フェリーで佐賀関に13時50分に着く。港にタクシーを呼び、JR幸崎駅へ向かう。タクシーの運転手は女性で、ホバー乗り場への行き方と運行の有無を聞いてもらう。14時40分大分駅に着く。駅前に出て、すぐ右にホバー行バスの掲示板が見えた。14時54分、ホバー行きバスに乗る。料金は一律160円である。
 
 15時15分、河口にあるホバー乗り場に着く。右の写真のようにこじんまりしたターミナルで、当たり前だが、ホバークラフトは左写真のように陸上にある。片道チケット2750円を買う。15時20分発だというのに改札の気配はなくのどかである。15時18分いきなり改札が始まる。急いで乗り込んで、一番前の左の席に着く。別府湾を縦断する航路なので別府と鶴見岳を望みながら...といきたかったが、残念ながら窓は塩で覆われて展望はあまりよくない。
 
 15時25分、エンジン音が大きくなるや、ググッと船体が持ち上がり、路上を滑り出す。すべりを下り、海に入って海の上を滑り出す。波は高いが、自動車のような揺れである。さらに波が高くなり、ホバーも上下左右に揺れが激しくなってきたが、気持ちが悪くなるというほどではない。別府湾の中程でを急に波は収まり、ホバーは滑るように走る。うとうとしているうちに大分空港が見えてきた。陸上に上がり、専用の走路をしばらく走ると、15時12分大分空港に隣接したホバー乗り場に到着した。
 写真の大分空港ターミナルは、もちろん小さいながらも国内線と国際線に分かれている。私はまず、国内線空港ターミナルに入る。2階の売店と本屋に行くためだ。用意していたガイドブックを持って行くのを忘れてしまったために、代わりを探すためだ。適当なガイドブックがなかったので、とりあえず「るるぶ」を買う。A5のノートとメモ帳を購入し、腹が空いていたので何か...と思ったが、土産物以外の食べ物はない。
 隣の国際線ターミナルに移動して搭乗手続きをする。ほとんどが韓国人みたいで、聞こえる会話は韓国語ばかりだ。17時06分、出発出口のドアが開き、搭乗が開始される。17時20分、列も少なくなったので、私も席を立つ。17時35分搭乗。席は6列の通路側だったが、その後客がこないので、隣の2席も使える状態になった。ということで窓側の席に移動した。
 17時50分、離陸。ボーイング737?は、旋回して大分市上空を飛ぶ。夜景がきれいだ。機内の気圧は下がって、ちょうど1700mの高度と同じになった。この辺がすべての人が空気の薄さを意識しない気圧なのだろうか。ベルト着用が解除されるとすぐに右写真のような機内食が用意された。満席だと食べ終わってから、自分の席の食器の整理がうっとうしいが、席が空いているのでそこに置けばよい。
 夜景はあまり期待してなかったが、イカ釣り船?の灯りが星のようできれいである。そのうち前方に街の灯りが多数見えてきた。釜山だろうか。その後は陸上を飛んでいて、次々と現れる街の夜景を楽しんだ。やがて、写真のように一面に街の灯が連なってきた。韓国の人口の4分の1集まっている首都圏に近づいてきたのだろう。天の川のような夜景を楽しんでいるうちに機は高度を下げてきた。
 そして、19時06分、仁川国際空港に着陸したのであった。いよいよ5度目の韓国旅行の開始である。
   2003 12/26