お地蔵様

 昔、ある人が肥(こえ)をくんでいました。
あるお地蔵様の前にきたとき、何らかのはずみで肥がお地蔵様にかかってしまいました。
すると、その晩からその人の目の前に、ハエのようなものがちらちらとまとわりついてどうしようもなかったそうです。
 それで、おはらいをしてもらうと、
「あんたがまいた肥がお地蔵様にかかっとる。それをきれいにしたらきっとなおるだろう」
そう言われました。
さっそく、その人は言われたとおりに、お地蔵様をきれいにきれいにすると、なおったそうです。

  出典:二名津中学校「郷土の昔話」・・・平成4年度 浅野三郎(釜木39歳)伝,取材:(4),編集:ともちゃん(5407)