昔の松には松の木がとても多く生えていて美しかったそうです。特に前の浜や戸板崎というところに多くの松の木が茂り、それでこの地区のことを松というのだと思ったほどだったそうです。今は松の木は少なくなりましたが、今も所々に松の木が残っていてそのころの様子を少しだけとどめているそうです。
ある日、松の外れで煙が上がっていたので、それを見に行くと見知らぬ人がたき火をしていたそうです。
そして、松の人はその人を松に連れて帰りました。
その人にいろいろ聞くうちに、その人は読み書きができて頭も良いということが分かってきたそうです。
そこで、松の人達は、その人に、
「松の親方、いわゆるこの村の村長になって下さい。」
と頼んだのだそうです。
そうして、その人が松の親方になったそうです。（この親方は、平家の落人説もあります）
その後この親方は、松の土地を平等に九つに分けて、松の八軒に分け与えたそうです。
もちろん親方は、いい土地を取ったそうです。
時代はずっと下って太平洋戦争直前には、松の人口は６００人くらいになっていたそうです。
そのうち小学生は２００人ほどいて、一クラスには３５人ぐらい児童いてとてもにぎやかでした。
そのときの松の人の生活は半農半漁でした。漁も盛んで朝三時くらいからモーター船が大きな音を立てて出漁し、農家は牛、ニワトリ、ヤギ、羊などを飼い、とても活気がありました。また庄屋(？)があり、その人は軍人でもあったそうです。
お墓を見ると、寛永、天保、文久、安政などと、とても古い年号があり、津田、徳井、近藤という家などは特に古くからあったということです。
昔の松には松の木がとても多く生えていて美しかったそうです。特に前の浜や戸板崎というところに多くの松の木が茂り、それでこの地区のことを松というのだと思ったほどだったそうです。今は松の木は少なくなりましたが、今も所々に松の木が残っていてそのころの様子を少しだけとどめているそうです。
今では子どもも少なくなりました。ニワトリやヤギも飼っていないし、仕事も多くが農業をするようになりました。また、たくさんの人が都会に行ってしまい、寂しくなってしまいました。しかし、今までの風習を大切にしていきたいと思っています。
