雑木林まできたときです。大だぬきが、山の上でまちぶせをしていたのです。
大だぬきは、山の上から石をころがしてきました。
二人は
「これは負けられん。」
と、大きな声でさけび、にぎりしめていた石をおもいっり投げつけました。
すると、その石が大だぬきに頭に当たりました。
大だぬきは「これはたまらん」と言って逃げて行きました。
二人の娘は「やあれ、おとろしかったのう。」と言って、胸をなで下ろしました。
それ以来、大だぬきは現れなくなりました。
(この話は、太平洋戦争があった頃の話だそうです。)・・・・・おわり
話をしてくれた人・・・・・谷 千代子(取材当時73歳)
取材・・・・・・・・・・・・・・・平成2年夏
編集責任・・・・・・・・・・・ケンボー (5106)