昔はうどんが三円くらいで食べられたそうです。これはその頃のお話です。
ある人が、うどんを食べに行きました。その人は三円を持ってはいなかったのでしょう。
お店の人に、
「うどんはいくらですか。」
と聞いたそうです。店の人はもちろん
「三円です。」
と答えました。すると今度は
「おしるはいくらですか。」
ともう一度聞きました。店の人が
「ただです。」
と答えると、その人はうどんをくださいではなくて、おしるをくださいと言ったそうです。
そして、その人はうどんではなく、おしるをたくさん飲んでお腹をいっぱいにして帰っていったそうです。
今では、うどんはもう三円では食べられませんが、この時代では、三円という値段は意外と高かったのだと思います。

　
　　話をしてくださった人・・田中　トラヨ（松地区　取材当時６８歳）
　　取材・・・・・・・・・・・・・平成３年度

　　編集責任・・・・・・・・・・平成７年度入学　LEONARDO.W.D　(5114)