二中のいちょう

イチョウは、裸子植物です。
イチョウ科(Ginkgoaceae)落葉高木。葉は、互生

 二名津中学校には、右の写真のように大イチョウの木がありましたが、平成8年7月に、体育館の工事の、じゃまになるので切りたおされてしまいました。そのイチョウは、この二名津の地でもっとも大きな樹で、住民からも親しまれていて、この木を倒すことについても反対が多かったと聞いています。
 では、この大イチョウの歴史について、この元ちゃんがわかりやすく説明します。

 昭和3年11月に昭和天皇を祝う行事がありました。その行事のために、このイチョウは八幡浜へ送られることになっていました。
 このいちょうは、二名津から青年団の手によって大谷越という峠を越えて、宇和海側の名取の港へ運ばれました。
 しかしその日は嵐で名取の港から船が出せません。困った青年団の人は、再び二名津に運びました。そうして結局、今の二名津中学校の校庭に植えられたのです。

 それから約70年もの間、この大いちょうは、二名津の人々を見守り続けてくれたのです。僕の親もじいちゃんばあちゃんも、このイチョウを眺め、ぎんなんを拾い、樹の下で遊んできたわけです。

 倒された後、その切り株の一部は、本校の新しい体育館のロビーに展示され、僕達の成長を見守っています。また、一部は製材され、まな板として住民に配られたとも聞きます。このイチョウは今はありませんが、二名津の人々の心に残っています。
 平成9年の冬、この大イチョウがあった場所のすぐそばに、小さなイチョウが植えられました。それが写真のイチョウです。このイチョウも2代目として、これから二名津の移り変わりを見守りながら、住民に愛されていくことでしょう。  これにて、大イチョウの物語を終わります。


平成9年度の選択理科で、5103が編集しました。