海印寺へ向かう 

 朝6時に目が覚める。6時半の始発に乗る予定だったので、あわてて出発の準備する。小雨が降っているので雨具はしっかり持って出たが、ストックを忘れたのに気づき、取りに戻る。しかし、肝心の地図も最後の山行なので処分しようと思っていた非常食も忘れてしまった。
 3900wのチケットを急いで買い、始発バスに乗り込む。バスは8割程度の客が乗っている。起きてすぐだったので、まだボーとしているが、海印寺は終点なので安心できる。天気の悪いのはうっとうしいけれど...。8時前にバスは山の麓の停車場についた。近くに建物もない殺風景なところなのだが、乗っている客は皆ここで降りている。運転手に聞くとここが海印寺だという。
 バスを仕方なく降りるが、視界にはそれらしき建物は見えない。奥の方や対岸には人家や宿泊施設のようなものこそあるが...。どちらに歩くのかもわからなかったので、運転手に聞くと、戻る方向へいけという。かなり向こうまで何もないといった雰囲気だが、しぶしぶかさをさして示された方向へ歩く。駐車場の端に地図があって、それで見てやっと安心する。右の図がその地図である。そこから5分ほど歩き、ちょっと歩くと、しばらく歩いてカーブを曲がると、やっと海印寺の登り口らしき登り道が見えてきた。少し登ったところに伽藍のようにもみえる土産物屋が見えている。
 まだ寺自体は見えないので、登り口には案内板がちゃんとある。左上図はその掲示板である。さすが世界遺産である、登り口には右写真のように一台ずつケースに入った車いすが2台とベビーカーが備え付けてある。そこの案内板を見ると、先ほどの駐車場方面には、宿泊施設の他、キャンプ場、ショッピングセンターや郵便局、警察署があるらしい。8時11分、そろそろ目覚めだした土産物屋(左写真)を右手に登る。左手に博物館が見えてきた。宝物館のようなものだろうが、この時間には開いてない。雨はやんだが、草や道はぬれているので、ここでスパッツをつける。ここから海印寺までの渓流沿いの道は、自然探勝路になっていて、ところどころに張り出しも作ってある。が、岩の形もいまいちで、鑑賞するほどのものではない。
 8時40分、海印寺直下に到着。右手に龍池という濁った池がある。カヤ山海印寺の号のある山門をぬけ、本堂を目指す。2つ目の山門では、写真のように多聞天、広目天、増長天、持国天の四天王の絵がにらんでいる。扉には金剛力士像(左写真)も描かれている。韓国の寺院のこれらの像は、怖いというより滑稽なものが多いが、この山門の像は、壁画ながら見る者を威圧するすごみが感じられる秀作である。この寺は入場料を2500Wとるとどのガイドにも書かれているが、結局、寺内はおろか、登山行程のでもお金を取られることはなかった。
   2003 08/18