智異山へのアプローチ

 5時30分頃起きる。6時に晋州コンナムルヘジャンクク食堂が開く。7時のバスに乗りたいので荷造りを急ぐ。フロントには息子が寝ており、キーを渡して出る。すぐに女将も飛び出してきて、挨拶をする。こんなていねいな待遇は初めてだ。女将は行き先を聞いたので、急ぐ私は「シクサ」とだけ言ってそそくさと出発した。後で今日の旅程のことを尋ねたのではなかったかと、思ったが...。
 晋州コンナムルヘジャンククを探したが、見つからない。仕方なくバスターミナルに向かう。その道すがら、晋州警察署の前を見ると、高校生が署の前を掃除しているではないか。なかなか奉仕の精神の浸透した町である。コンビニに入り、智異山縦走のための食料を買う。カロリーバランス(韓国のカロリーメイト)にビスケット、パン、キムパプやオレンジジュースやミネラルウォーターを買い、2〜3日分の行動および非常食は確保できた。山小屋に雪岳山のようにカップ麺くらいはあるだろう。
 バスターミナルに入ると中山里行きのチケット(3800W)を購入する。朝食用としてさらにキムパプを売店で購入。さらに左写真の売店におでん(練りものの串刺しを出汁につけたもののこと)があったので、醤油壺につけながら2つほど食べる。さらにティッシュを買って、合わせて2800Wであった。中山里方面行きのバスは右の写真の通りで、7時の中山里行き始発に乗ることになる。
 バスが10分前に入ってきた。みんな待ってたとばかり乗り込む。私も急いで乗ったが、最前列は逃してしまった。一応心配なので、地図を見せて運転手に行き先を確認する。運転手は、英語ができるらしく「Can You Speak English?」と尋ねてきたが、私が首をかしげたので、残念がっていた。
 7時5分にバスは出発。R3からR20を通り、山清郡の広い国道を走る。途中、運転手が何かを叫んだと思うと、ガソリンスタンドに入り、給油をするのだった。やがて谷に入り、8時15分に写真のような広い駐車場に着いた。どうもここが中山里らしい。標高は450mくらいか?
 一応晴れてはいるが、山の方には積雲が広がっている。駐車場沿いには売店が並んでいて、そこで智異山地図のバンダナとジュースを一本買って3700W支払う。地図とストックをザックから出して登山準備をし、8時45分に出発する。駐車場から登る道沿いには、右の写真のように旅館や民宿、売店が並んでおり、早立ちしたければ晋州終発21:10までにここへ来ておけばよいだろう。
 二車線の整備された車道を登っていくと、これらの家々も見えなくなってくる。朝だというのに日差しはきつく、ほとんど陰もないので、少々ばて気味である。やがて写真のように前方に目指す智異山の山頂部が見えてくる。また下を見ると中山里の様子が見える。どうも河原にはキャンプ場もあるようだ。30分もこの車道を登ると大きな建物が見えてくる。「竜宮山荘」という石碑まで立っている大規模な食堂兼宿泊施設のようである。食堂の前にはいけすがあって、イワナ類やマス、ヘラブナの鱗の大きいような体高の高い川魚が泳いでいる。自販機も数台並んでいる。
 その竜宮山荘の少し上に写真のようなログハウス風の国立公園管理所がある。ここで入園料1300wのチケットを購入する。ここから登山道になる。行こうとすると呼び止められた。どうも登山計画を聞いているようなので、「最高峰の天王峰に登り、2〜3日かけて盤若峰まで縦走するつもりだ」と地図で示しながら説明する。すると、山小屋はすべて予約で満員であり縦走は無理だという。登頂したらそのまま下山するように指導を受ける。日本のように山小屋が宿泊を断れないといったようなことはないようだ。これでは当初の計画を大幅に変更する必要がある。夏の低山だから、ビバークしてもいいし...などと考えながら、とりあえず山頂まで登ってからその後の予定は考えようと思った。そして、9時30分、いよいよ登山開始である。

   2003 08/14