昭陽湖

 船着き場には大きな地図があって、清平寺とその裏山である五峰山への観光遊覧船がここから出ている。遊覧船は1時間コースや3時間コース等いろいろで、ポイントも他には楸谷薬水等などがある。右手の桟橋には、長方形で水の抵抗が大きそうな船が停まっている。すごいのは白い船体の天井からにょきと生えている黄金の竜の首である。
 桟橋に降りて右手の切符売り場をよく見ると、出発時刻と到着時刻のところに楊口とハングルで書いてあるのでここで切符を買うんだな。「ヤングカヨ?」と言って、2300wで切符を買い、「クゴ?」と竜船を指すと「ネ」と答えが返ってきた。案内書等によると楊口までは、8000wとか4400wとか全然違う料金が書いてある場合がある。どういうことなのだろう。
 奥の待合所でしばらく待ち、出発時刻の10分くらい前になると客が乗り出したので、私も船に乗り込み、見晴らしの良さそうな最前列左の窓際に陣取る。写真のように前正面には、ほとんど車のような運転席と助手席が2つぽつんとある。韓国のバスにも多いクッション付きの黒イスだ。
 12:20 出発時刻になると座席の7割程度は埋まった。運転手が座席に着き、もう一人(車掌?)が乗り込んで切符を回収してまわる。その車掌が席に着くと連絡船(遊覧船?)は出航した。抵抗が大きいのでなかなかスピードは出ない。それどころか側面の水しぶきがすごい。と、よく見るとその水しぶきに虹がかかり、後ろの子どもは大喜びである。なるほどそういう趣向なのか。
 この湖は、景色が絵のようにファンタジックで、昭陽湖の澄んだ水に香魚、鱒などを飼う養殖場もあり、大型香魚、鯉、鮒、鯰、ケツ魚等の魚の種類も豊富な国内最大の人工湖として多くの釣人も年中尋ねる所だそうだ。特に初冬は、ワカサギ(ピンオ)が多く水揚げされるので湖畔にはこれを売る店が多く見られるのだそうだ。といってもダム湖の景色など、私にはそんなに珍しいものとは感じない。むしろ環境破壊の産物と感じることが多い。
 船は前のドアを開放し、風も思いっきり入ってくる。この異様な船のほうがおもしろい。確かに松の木などが優雅に枝を伸ばす岬や島もあるし、釣り人も多くいて、退屈はしない。やがて北緯38度を表す表示が見えてきた。そして向こうから二隻の軍船が..。改めてこの辺は軍事的に重要なところだと緊張する。

   2002' 8/23